2008年11月5日水曜日

米大統領選挙に対して感じたこと

一応2年間アメリカに住んでいたので、今回の大統領選挙には以前以上の関心を持って見ていました。私としては、今回の米大統領選では以下の3つがポイントになったのではないかと思っています。

一つ目は、オバマ候補は選挙活動、特に献金集めにインターネットを使った点。これは民主党代表候補に選ばれる時点もポイントになってました。ではなぜインターネットを使ったのが良かったのでしょうか。私が思いつく理由は2つあって、一つ目は献金という参政への壁が低くなり、小さい金額を気軽に出せるようになった点、二つ目はやはりインターネットの「ネットワーク効果」です。オフラインの「口コミ」だけでなく、オバマ候補のサイトへのリンクを張ったサイトが出てきて、それがより多くの人をオバマ候補のサイトに誘導し、さらにそれらの人が自分のサイトにオバマ候補のリンクを張る・・・といった現象が起きていたのではないかと私は推測しています。

二つ目は、マケイン候補が副大統領候補にペイリン・アラスカ州知事を選んでしまった点。副大統領は、大統領にもし何かあったら大統領になるポジションなのに、マケイン候補は表面的なインパクトばかりを考えてしまったようです。州知事や上・下院議員ならばともかく、大統領というポジションに対しては、アメリカ国民もインパクトだけで票は入れられないでしょう。また、副大統領候補の人選を誤るということは、国務大臣などの指名にもかなり不安を感じてしまいます。日本の政治でも「任命責任」という言葉が良く出てきますが、まさに今回はそこがマケイン候補の敗因の1つになったのではないでしょうか。

3点目は、オバマ候補が勝ったとはいえ、やはりアメリカに人種差別はまだまだ残っているという点。ミシシッピー州やルイジアナ州などをはじめとする南部の州でマケイン候補が強く、北部の州ではオバマ候補が強いという違いが、かなり明確に出ているようです。今回の選挙結果は、南北戦争以来、南部では未だに人種差別が残っていることを示唆しています。

いずれにしても、オバマ次期大統領がアメリカをどう変えるのか、非常に興味が湧きますね。少なくとも暗殺は避けて欲しいものです・・・。

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