2009年2月27日金曜日

なぜ、あの部門は「残業なし」で「好成績」なのか? 6時に帰る チーム術 小室 淑恵 著

今回の本は、資生堂で育児休業者の職場復帰支援事業を社内ベンチャーで立ち上げた後、2006年から(株)ワークライフバランスを設立してワークライフバランス組織変革コンサルティング事業を手掛けておられる小室淑恵さんの本です。



本書で小室さんが提案されていることは、「朝メール」「マルチ担当性」など、それ程に斬新なことではないのですが、メール等のITを使うというのは、なかなか組織、特に年功序列が強く残っている日本企業では、なかなか受け入れられないところです。しかし、著者はご自身の様々な経験から、それらの手法をクライアントに導入させ、実際に結果を残しておられます。本書の中で紹介されているさまざまなメソッドそのものも、取り入れられるところからどんどん実践できる内容ばかりで、非常に実践的です。(ITが苦手で「メールなんていちいち読まないので口頭で言え」という頭の固い人たちを巻き込んでいくのがひとつの大きな壁になるでしょうけど・・・)

何と小室さんは私と同い年なんですよね。そういう意味でも「私も頑張らねば・・・」と思わせる一冊でした。

2009年2月25日水曜日

ユダヤ人大富豪の教え 本田健著

今回の本には、本田健さんが20歳の時にフロリダで出会った大富豪ユダヤ人ゲラー氏からの教えが記されています。



幸せな金持ちになる17の秘訣ということで、以下の事が挙げられています。

1. 社会の成り立ちを知る

年に500万円稼ぐ人と、5000万円稼ぐ人と、5億円稼ぐ人の違いは何であるか、「自由人」と「不自由人」の違いは何か、といった視点から、社会の構造を分析しています。500万円稼ぐ人が、その努力を10倍にすることで5000万円稼げるかというとそうではないという例などから、お金儲けをしようと思ってもお金持ちにはなれないということに、強く納得させられました。

2. 自分を知り、大好きなことをやる

ここで「大好きなこと」というのは、「それをやるだけで楽しくてしょうがない、時間を忘れてしまう」ようなことであり、嫌なことを我慢して得るような収入では、本当のお金持ちにはなれない、というのがゲラー氏の主張です。当たり前のような話ですが、改めて言われると「なるほど」と思えます。

3. ものや人を見る目を養い、直感力を高める

これは限られた時間の中で適切な判断をするのには必須の要素ですね。

4. 思考と感情の力を知る

自分の人生を信頼することで、思考と感情をコントロールするべき、というのがゲラー氏の主張。後から出てくる17番目の秘訣にも近い内容ですが、要は何があっても動じず起きたことを受け入れるべき、ということですね。

5. セールスの達人になる

「モノやサービスを売る過程で、人から感謝され、応援され、深い喜びを得る、それに加えてご褒美としての経済的豊かさも手に入れる」という「売れるサイクル」を生み出すことが重要ということです。この辺りは和田さんも主張されていることにも近いですね。

6. スピーチの天才になる

と言っても、ペラペラしゃべるようになれということではなく、コミュニケーションの鍵は感情であるということです。

7. 人脈を使いこなす

これはいわゆるネットワークの原理を使うということですね。つまり、10人の知り合いがそれぞれ10人の知り合いを紹介してくれれば、全体で10+10×10=110人とのネットワークができるってことです。ここは、本田直之さんのレバレッジ人脈術にも通じるところですね。

8. お金の法則を学ぶ

お金を溜め込むのではなく、お金の「流れ」を上手く作ることによって、豊かさが維持・拡大されるということです。究極的にはお金のことを考えなくても済むようになるのが、本当の豊かさというのがゲラー氏の主張。私たちもそうなりたいですね・・・。

9. 自分のビジネスをもつ

お金持ちになるためには、儲かるビジネスを所有するのが一番手っ取り早い、ということです。

10. アラジンの魔法のランプの使い方をマスターする

わくわくするような目標を立てて、それを細分化し、達成した時のご褒美と失敗したときの罰を決め、目標達成をイメージし、そして実行に移す、という段階を踏むべきというのがゲラー氏の主張。ご褒美と罰というのが面白いです。

11. 多くの人に気持ちよく助けてもらう

時間には限りがあることを認識し、自分が不得意な部分は素直に人の助けを借りるべき、ということですね。

12. パートナーシップの力を知る

人が幸せを感じるのは、誰かと人間的なつながりを持った時であり、またその信頼関係から、通常では信じられない成功を生む、というのがゲラー氏の主張。

13. ミリオネア・メンタリティを身につける

理想をイメージし、お金を持っていないときから、お金持ちの気分で生活することが重要ってこと。うーん、なるほど。

14. 勇気をもって決断し、情熱的に行動すること

決断力を養う方法は、様々な局面において意識的に決断の経験を積むしかない、ということです。日常で何か判断をしなくてはならない局面というのは数多くありますが、それを意識的に行っているというと・・・。私も早速「意識的に」決断をするよう実践していきます!

15. 失敗とうまくつき合う

「失敗とは、あきらめてしまった時にのみ起こる」「(過去や未来ではなく)現在に意識を集中させる」など、私にとっては目から鱗が落ちるような内容が書かれています。あきらめなければ失敗することは無いと思うと、もう失敗を恐れることは無いですね。

16. 夢を見ること

ウォールト・ディズニー、ヘンリー・フォード、エジソンなどの例を挙げ、夢を見ることの重要性をゲラー氏が主張しています。これには私も強い共感を覚えます。

17. 人生がもたらす、すべてを受け取る

これは勝間さんも「起きていることはすべて正しい」で言っていることですね。

ダラダラと長くなりましたが、この本自体は本田さんが20歳で渡米された時のエピソードとして書かれており、面白く読める本ですよ。

2009年2月19日木曜日

米べリングポイント社破産保護申請

米Wall Street Journal誌によると、米べリングポイント社が破産保護申請をしたようです。

べリングポイントはITコンサルティングがメインの企業ですが、いずれにしてもこの大不況の中、投資銀行を初めとして多くのエリートが憧れる業界でこのようなことが起こっている実態には、ちょっと驚きです。

まぁクライアント企業としては、真っ先に削るコストのうちのひとつであることは、容易に想像できるところではありますが・・・。

2009年2月18日水曜日

勝間和代の日本を変えよう Lifehacking Japan 勝間 和代著

またまた勝間さんの本ですが、これは、これまでの本ではあまり見られなかった勝間さんの一面を見ることができる一冊です。



男女平等、少子化問題をはじめとして、ワーキングプアや正規・非正規社員の格差問題、さらには途上国の飢餓問題など、日本や世界で問題になっている事柄について、その本質を追求した内容になっています。漫画家の西原理恵子さんや作家の雨宮処凛さんとの対談も、その臨場感がそのまま伝わってきます。

自分も何かしなくては、と感じさせられる1冊でした・・・。

「脳にいいこと」だけをやりなさい! マーシー・シャイモフ著 茂木健一郎訳

どの本屋にも目立つところに置いてあるこの本をようやく読みました。



この本によると、人は一日に6万個のことを考えているが、そのうち95%は前日にも前々日にも考えていたことであり、習慣的な考えの約80%がネガティブなものなのだそうです。これは驚くべき検証結果ですが、人間が野生の動物から進化したことを考えれば、当然な話。自分の身を守るために、あらゆるリスクを想定するように脳が作られていたということです。

この本で著者は、こうしたマイナス思考を如何にプラス思考に置き換えていくか、縛られている嫌な記憶をどのように「離す」か、などについて、「Mパワーマーチ」「セドナメソッド」「祈りのエクササイズ」などの具体的な方法を示しています。ちょっと怪しい?と思ってしまうようなものも多いですが、例えば「祈りのエクササイズ」のようなことは、私も大学受験の時や合唱団で指揮者をやっていたときにやっていた記憶があります。結果として、ネガティブなことを忘れることができていた気がします。

本書には、すぐに実践できることが、思いの外たくさん書いてあります。多くの人に受け入れられているのもその為でしょうか。私も放っておくとネガティブなことばかり考えてしまう方なので、本書のメソッドをどんどん取り入れてきます!

2009年2月17日火曜日

中川財務相

米Wall Street Journalが中川財務相の予算案成立後の辞任を報道したようです。日本メディアより報道が早いというのが凄いですが、しっかり"heavy drinking"と書かれてますよ・・・日本人として恥ずかしいですね・・・。

2009年2月14日土曜日

人生最大の決断

今日は私のこれまでの人生で最大の決断を下しました。詳細は追ってこの場でご報告します。

これまで進学や就職、結婚についてはあまり迷うことは無かったのですが、今回は本当に悩みました。ある意味で嬉しい悲鳴ではあったのですが・・・。

2009年2月12日木曜日

東響コーラス 団員募集中!

突然ですが、実は私の所属している東響コーラスでは、今新たな団員を募集中です。

正規の団員もそうですが、今回は7月1日に予定されているマーラーの「千人の交響曲」のための特別団員も募集しています。こちらは基本的にこの公演だけの団員になりますが、その後正規の団員になる方法もあります。

東響コーラスの魅力は、やはり何といってもプロのオーケストラの中でもかなり実力の高い東京交響楽団と歌えるという点、プロの中でも実力の高い指導者の下で練習ができると言う点、クラシック音楽の名曲や日本でまだ演奏されていない曲に触れることができると言う点、サントリーホールや東京芸術劇場、ミューザ川崎と言った素晴らしいホールで歌うことができる点などがあります。

また、楽譜代と交通費以外の費用は全く必要が無い点も大きな魅力です。一般的なアマチュアの合唱団ですと、演奏会を開くのに一人数万円、練習会場費に一人月数千円と、意外にお金がかかりますので、これは凄いことだと思います。

ただ、入団する際と演奏会に出演する際にはオーディションがあるという点については、「ちょっと敷居が高いなぁ」と思われる方もいらっしゃるかと思います。しかし、実際には合唱未経験者でも合格している例は多数あります。もちろんある程度の準備は必要ですが・・・。

さらに、ちょっと後ろ向きな話ではありますが、「仕事が忙しくて無理だよ」という人でも、5回に1回(だったかな?)演奏会に出演できていれば在団し続けることができます。

ご興味のある方は、まず特別団員から是非チャレンジされることをおススメします!

2009年2月11日水曜日

モモ ミヒャエル・エンデ著

文学部卒業の妻の勧めもあり、本来小学校5~6先生くらいが読むものですが、こんな本を読んでみました。



この本は、現代社会を見事に風刺しながら、それに対照する存在として、モモという温かい心を持った子供を描いています。ストレスと戦いながら生活のために仕事をする人。良い学校に進学するための勉強しかしない子供。そんな状況が誤りであることが、大きなストーリーの中で語られています。「時間」を「灰色の男達」に吸い取られ、心にゆとりをもつことができない人々の描写は、まさに現在の東京の風景と重なります。

小学生向けですが、むしろ大人が読むべき本かもしれません。ストーリーで心が温まるだけでなく、人生に対する考え方をも変えうる本です。

2009年2月6日金曜日

英検1級1次試験合格発表・・・

明日発表と聞いていましたが、英検の合否が既に発表されていました。

ホームページからIDとパスワードを入れると成績が見られるのですが、私の結果はというと・・・

・・・合格!!!

得点:80点
合格点:78点・・・ふぅー。ギリギリセーフ。
#ブログで受験したことを書いてしまったこともあり、
#「落ちたら恥ずかしいなぁ」と思っていましたが、
#何とか凌ぎました。(^ ^;;)


あぁ、二次試験対策しないと・・・。

勝間式「利益の方程式」 ─商売は粉もの屋に学べ!─ 勝間 和代著

勝間さんの本はこれまで自己啓発系のものしか読んでこなかったのですが、本書には勝間さんの専門分野のひとつであるマーケティングについて、かなり深いところまで書かれています。



マーケティング・プライシングについては私もビジネススクールでいろいろと学びましたが、やはりマッキンゼーで一流企業の幹部相手に実際にコンサルティングをされていた勝間さんだけあって、本書では同分野について非常に実践的で深いところまで触れられています。

利益を(顧客当たり単価-顧客当たり獲得コスト-顧客当たり原価)×顧客数というように分解して、それぞれの要素をどう設定すれば良いか、様々な角度から述べられています。特に、単純な値下げは絶対してはいけない、という主張には納得。これは実はビジネススクールの選択科目でも勉強しました。つまり、シェアの大きい会社が値下げすると、殆どの場合売上げの減少が顧客の増加よりも大きくなるということです。私も留学時のブログでド○モの値下げを批判してましたが、勝間さんも同様に批判してますね。(^ ^;;)

勝間さんの本は殆ど読んでいますが、本書ほど勝間さんの専門知識がつぎ込まれているものは無いのではないでしょうか。そして、その専門知識の豊富さに、私は改めて脱帽しました。

レバレッジ人脈術 本田 直之著

最近、私も機会を見つけてできるだけ多くの人にお会いするよう心がけており、そこから非常に強い刺激を受けています。私の場合「人脈術」とまでは行きませんが、今後も素晴らしい出会いができるよう、今回は本田直之さんのこんな本を読んでみました。



この本はまさに今の私にピッタリの本でした。最近では私にもSNSのコミュニティでオフ会へのお誘いが来たり、面識の無い方から「会いませんか」と突然メールが来たりします。そんな中で、単純に「積極的に出ていく」という考えではダメで、自分なりのポリシーを持つべき、また、同じような目的意識を持った人が集まれば、まさに「レバレッジ」が効いて、いろいろなことができるようになる、というのが著者の主張です。

最近SNSを通して知り合った方々の中で、かなりの人脈を持っている人たちは、例えば「知り合いの紹介でないと会わない」だとか「目的が明確でない会合には参加しない」といった基準を持っておられました。

また、著者は「コントリビューション(貢献)」の重要性について、何度も主張しています。これはアメリカのビジネススクールでは必ず求められることです。つまり、授業をただ聞くだけなのは欠席と同じで、授業の進行や他の学生の理解に貢献することが大切ということ。こういう気持ち、大事ですね。

全体的には本田さんの他の「レバレッジ」本と同様、非常に読みやすくなっています。SNSのオフ会等を通して人脈を広げたい方は必見です。

2009年2月4日水曜日

「西本智実、マーラーと向き合う!」のチケットは既に売り切れに近いらしい

3月11日・12日に、またまた西本智実さんの指揮で東響コーラスが歌います!

東京交響楽団特別演奏会 「西本智実、マーラーと向き合う!」

「復活」という演目に加え、西本さんの人気で、チケットが飛ぶように売れているとのこと。頑張らねば・・・。

ちなみに、さらに以下の2つの演奏会に向けた練習も進行中です。

3月21日 第565回 定期演奏会 シューベルト「キプロスの女王ロザムンデ」

4月6日 東京交響楽団特別演奏会 「2009シーズンオープニングナイト ~シューマンとブラームスの世界~」

2009年2月3日火曜日

英検

既に1週間以上前の話ですが、英語検定試験を受けてきました。英語検定協会の戦略に負けて(?)、準1級と1級のダブル受験です。(^ ^;;)

正直なところ、準1級はともかく1級は、「ネイティブでも知らないんじゃない?」というような語彙問題が全体の4分の1を占めており、既に記憶力が衰えつつある私としては、「ダメもと」でした。(というか単語テキスト買ったけど初めの5ページ位しか覚えなかった・・・)

で、先ほど英語検定協会のホームページを見たら、解答が発表されていました。

ちょっと怖かったですが、やはり結果は気になるもの。早速問題用紙に書き込んだ自分の答えをチェック。

驚いたことに1級の語彙問題が6割以上できている!!・・・って、6割じゃ大したこと無い!?

実は単語テキストは、暗記以外にフォトリーディングを何度かしていたのですが、その効果が出たのでしょうか?それともまぐれ???

ライティングを除いた部分では7割5部。でも、実はライティングでちょっと題意を勘違いしてしまったので、厳しいかなぁ・・・。

ビジネスマンのための「読書力」養成講座 小宮一慶著

小宮さんの「養成講座」シリーズはこれで最後です。



今回の本は方法論というより、小宮さんの本の読み方と読んだ本の紹介、という感じ。もちろん他の「養成講座」シリーズと同様、非常に読みやすい本になっています。
#私としては、前半で小宮さんが書かれているアメリカのビジネススクールでの苦労話に、大きな共感を得ました。(^ ^;;)

本の読み方を以下の5段階に分けて読むというのが、小宮さんの本の読み方です。

1.速読:必要な情報を取り出す
2.通読レベル1:最初から最後までざっと読む
3.通読レベル2:本に線を引いたり気付いたことを書き込みながら通読する。
4.熟読:複数の本を参照しながら読む
5.重読:自分にとって重要な本を繰り返し読む

私の本の読み方は、速読か通読ですね。重読するまでに至った本は、デール・カーネギーの「人を動かす」くらいです。ちなみにこの本は英語のオーディオブックも購入し、たまに聞いています。本当に素晴らしい本です。こうした本にもっと出会いたいなぁ。