2009年5月5日火曜日

心のなかの幸福のバケツ ドナルド・O・クリフトン, トム・ラス 著

今回は、先日の「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう」の著者の一人であるドナルド・クリフトンと、その孫のトム・ラスによるこの本です。



この本では、心の中の「幸福」を「水の満たされたバケツ」に例えています。つまり、自分がイライラしたり後悔したりすると、自分のバケツから水をくみ出すことになり、逆に前向きに物事を考えると、水を汲むことになるということ。また、落ち込んだりすることで、自分の仕事の能率が下がるだけでなく、周りの人のバケツから水をくみ出す、つまり周囲は自分の発するネガティブな感情を敏感に感じ取り、感染することもあり得えて、たった一人や二人のせいで、職場全体が感染することもあるとのこと。確かに、過去の職場でリーダが常にイライラしていて、メンバにもそのイライラがストレスとして現れていたことがありました。ネガティブ思考は良いものを全く生まない一方で伝染力が強いので、注意が必要ですね。

本書によると、ポジティブな言動とネガティブな言動には、5:1という魔法の比率があるとのこと。例えば夫婦の間で、ネガティブな言動1回に対してポジティブな言動が5回あれば、結婚生活は長続きする可能性が高いということです。ではポジティブ過ぎるとどうなるかと言うと、一応上限もある模様。「フレデリクソンとロサダの計量モデル」では、ポジティブの比率が13倍を超えると能率が落ちると主張されているようです。でも現在の会社や学校では、圧倒的にポジティブな面が不足しているので、ポジティブであり過ぎることを心配する必要はない、というのが著者の主張。これはその通りでしょうね。

また、人のバケツに水を注ぐ方法として、思いがけない贈り物をすることが本書では勧められています。贈り物をもらうだけでも良いのですが、驚きの要素が加わるとバケツにたまる水がほんの少し多くなるとのこと。私は人への贈り物を考えることが苦手ですが、今後機会があればやってみたいと思います。(^ ^;;)

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