2009年7月15日水曜日

マイクロソフト戦記―世界標準の作られ方 トム佐藤 著

今日ははこんな本を読んでみました。

この本を読んで、「最も働きがいのある会社」と言われているマイクロソフトのイメージや、天才で資産家で慈善家というビル・ゲイツのイメージがかなり変わりました。1980年代のマイクロソフトは、かなり恐ろしいところだったようですね。ビル・ゲイツも常に怒り狂ってる恐ろしい人物、という感じで描かれています。一応BASICやMS-DOSを作っていたころからマイクロソフトという会社は知っていましたが、それらを取り巻く大きな動きが、本書を読んでとてもよく理解できました。前半はあのMSXの栄枯盛衰が描かれ、後半はWindowsがデファクトスタンダードになるまでの道のりが、OS/2をマイクロソフトと共同開発したIBMとの関わり等も交えながら描かれています。もう30年近く前の話ですが、かなり詳細に書かれていて、臨場感たっぷりという感じです。また、実はPCやWindowsの発展には日本の市場が大きく貢献していたということが、本書を読むとよくわかります。本書によると、マイクロソフトのR&D拠点は、かつてはアメリカと日本にしか無かったとのことです。

一方、1990年近くには、OS/2の販売終了やあまりの開発量の多さに燃え尽きた多くの社員が辞めていったとのこと。現在では勤続20年以上という人は数える程なので、会社の文化もこの本の内容と現状はかなり異なるのではないかと…思いたいです。(^ ^;;)

1 件のコメント:

まなか さんのコメント...

BillG との Business Review、怖い。記憶がいいので、1年前の数字を記憶していたり、冷や汗を何度経験したことか。。。