2010年1月6日水曜日

齋藤孝のざっくり日本史 齋藤 孝 著

先日の齋藤孝のざっくり!世界史に引き続き、今度は日本史です。

私個人の印象としては、日本史そのものよりも著者の主張の色が濃すぎます。これを読んで嫌悪感を抱く人も少なくないでしょう。

「大化の改新」や禅に対する解釈などの記述は良いのですが、「三世一身の法」に始まる土地に対する著者の考えは、ちょっと愚痴っぽいです。さらに「鎖国」に関しては、あらゆるものを「エロ」に結びつけようとしていて、はっきり言って下品。また、日本の文化全てが「鎖国」によって出来たように決めつけている記述も、ちょっとどうかと思います。「占領」に関する記述に至っては、思想的にちょっと危険とも思われるような記述もあります。

恐らくわかりやすくするためにポイントを絞ったのだと思いますが、そのポイントがかなり偏ってしまっていますね。歴史を理解するための本ではなく、あくまで歴史の一部に対する一つの意見として読むべき本だと思います。

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