2009年8月2日日曜日

マイクロソフトでは出会えなかった天職 僕はこうして社会起業家になった ジョン・ウッド著

別にこんなタイトルの本を読んだからと言って、辞めようと思っている訳ではないですよ。(^ ^;;)



本書はケロッグ経営大学院でMBAを取得後、数年の銀行勤務を経て1991年にマイクロソフトに入社して、30代前半で国際部門の要職に就くという華々しいキャリアを築いてきた著者が、会社を辞めてゼロから発展途上国の教育を支援するNPOを立ち上げ、各国に沢山の学校や図書館を作るまでの過程について記したものです。途上国の子供たちとの心温まるエピソードや、スティーブ・バルマーのリーダーシップに関する話、「寄付」に対する考え方など、本当に内容が詰まっています。著者・翻訳者の文章力も高く、単なる読み物としても決して読み手を飽きさせません。

特に、途上国の少年と著者の間にできた信頼関係、著者がプライベートで出場したマラソン大会の記録をバルマーが覚えていたという「双方向」の忠誠心、ボストンでのチャリティーイベントでの教育関係者の冷めた対応に対する著者の考えなど、小説やビジネス書ではなかなか出会えない「学び」を得られた1冊でした。マイクロソフトに関係の無い方も含めて、ぜひ一度お読みになることをお勧めします。

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